シーリング(コーキング)って大事なの?基礎知識と補修の重要性
塗装工事の見積もりや外壁のメンテナンスで見かけるシーリング(コーキング)とはなんなのか。その役割とメンテナンスの必要性を解説いたします。
刈谷市・安城市・知立市の外壁塗装・屋根塗装と雨漏り専門店の株式会社エムアールです!
外壁目地や窓周りに施工されているシーリング(コーキング)は、建物を維持するために非常に重要な役割を果たしています。外壁塗装と一緒にメンテナンスを提案されることがほとんどですが、どういった役割があり何のためにメンテナンスするのか、本当にひつようなのか疑問に思う方も多いと思います。シーリング(コーキング)について理解し、必要に応じてメンテナンスを行いましょう!
目次
シーリング(コーキング)ってなに?シーリングの基礎知識
まずコーキングとシーリングというのはメーカーなどによって呼び方が異なるだけで同じものです。シーリングとは主に「外壁目地」と呼ばれる箇所と「窓周り」があります。現在の日本の住宅で最も多く施工されているサイディング外壁は、決まった大きさのパネルをいくつか貼り合わせて施工されています。そのパネルとパネルのつなぎ目を埋めているのが外壁目地や目地シーリングと呼ばれる箇所です。他には窓や換気フードといった「開口部」や、庇や霜除けのような外壁に後付けされたものとの隙間を埋めている箇所があります。特に外壁目地のシーリングは、雨水や雪、湿気が侵入するのを防ぎ、建物の腐食やカビの発生を防ぐ役割があります。開口部のシーリング(コーキング)には、建物の断熱性を向上させる効果もあります。いくら窓がしっかり閉まっていても、窓と外壁の間に隙間があっては冷気や熱が逃げてしまったり、逆に入ってきてしまいます。外と直接つながっている部分でもあるので、窓周りのシーリングの劣化は雨漏りの原因となることも多いといえます。
もうひとつシーリング(コーキング)の大きな役割は、建物のクッションとしての役割です。建物は強い風や小さな地震、大型車の通行などによって頻繁に揺れています。シーリングはゴムのような弾力性を持っているので、こういった揺れによって外壁材同士がぶつかった時のクッションの働きをしています。そのため、シーリングが劣化して硬くなるとひび割れや歪みの原因になります。また屋根にも使用されます。カラーベスト屋根などの場合は棟板金を釘で固定しますが、釘頭にシーリングを被せることで錆を防いだり釘の固定としても使用します。
シーリング(コーキング)の劣化と補修時期
新築で施工されるシーリング(コーキング)の寿命は一般的に5年~10年といえます。使用しているシーリング剤や外壁や屋根と同じで建物が建っている環境にもよりますが、10年程度で最初の外壁塗装を行う際に一緒に施工することがほとんどです。シーリングの劣化にはいくつかの段階があります。シーリングに弾力性や柔軟性を持たせているのは可塑剤(かそざい)という材料ですが、これが紫外線や雨をによって劣化し次第に硬くなったりシーリング材自体が痩せて厚みが減りってしまいます。シーリング材が硬くなることを「硬化」、厚みが減ることを「肉痩せ」といい、シーリングが痩せるとところどころに隙間が見受けられるようになります。また、硬化が進むとシーリング全体に「ひび割れ」が起こり、外壁との間に完全に隙間ができる「剥離」が起こります。そのまま放置し、劣化が進むとところどころ剥がれ落ちてしまったりシーリング材が完全に取れてしまう「破断」や「欠損」といった状態になります。ひび割れや剥離が起こり隙間ができると、雨水や湿気が建物内部に入ってしまい、目に見えないところで劣化が進行してしまうことも考えられます。雨漏りやカビの発生を見つけたら、小さなものでも放っておかずに業者に問合せることが大切です。
シーリング(コーキング)の種類と選び方の基本
シーリング(コーキング)材にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なるため用途によって使い分けます。具体的には、シリコン系、ウレタン系、アクリル系などがあり、目地や窓周りに施工されているシーリングは主にシリコン系のシーリング材です。
シリコン系シーリングは耐候性や耐水性に優れているため、屋外での使用に適しています。特に、紫外線や風雨にさらされる部分での使用が効果的です。シリコン系シーリングは柔軟性が高く、建物の動きにも追従しやすいため、外壁目地などに多く使用されています。次に、ウレタン系のシーリング(コーキング)材は塗装が可能で、デザイン性を考慮した施工ができるのが特徴です。ウレタン系シーリングは接着力が強く、様々な素材に対応可能で、特に窓枠やドア枠のシーリング(コーキング)によく使われます。また、耐久性も高いため、長期間の使用が見込まれる用途に向いていますが、乾燥時間が長いので注意が必要です。アクリル系のシーリング(コーキング)材は低価格なので新築の際に施工されている場合があります。しかし耐水性が低く、塗装工事で使用するとシーリング(コーキング)だけ先に劣化してしまうためほとんど使用しません。低価格で扱いやすく仕上がりも美しいため、室内のデザインを考える際には人気の材料でDIY初心者にとっては扱いやすい選択肢です。
また耐久年数も異なり、アクリル系シーリングは5年以下とも言われているため塗装工事で提案したり使用することはほとんどありません。建物が2階建て以上の場合、シーリングの補修にも足場を立てる必要があります。そのため、外壁塗装と一緒に行う事が一般的で先にシーリングの補修が必要になることのないよう、外壁塗装に使用する塗料の耐久年数に合わせたシーリング材を使用することをおすすめしています。塗料も高耐久のものが増え人気も高まってきたことにより、シーリング材も高耐久の製品がありますので、見積りを取った際はどんなシーリングを提案されているのか確認しましょう。
シーリング(コーキング)の施工方法と費用の相場
シーリング(コーキング)の施工は主に2つの方法があります。現状のシーリング材の上に新しい商品を充填する「増し打ち工法」と、既存のシーリング材を撤去してから新しいシーリング材を充填する「打ち替え工法」です。既存のシーリングがあまり劣化しておらず、塗装工事の耐久年数と合わせるためにシーリングも施工しておこう、という場合には増し打ちでも充分かもしれません。シーリングが密着性や耐久年数を満たすように施工するには、充填する量(幅・深さ)をしっかりと確保することが大切です。打ち替え工法の場合の作業工程は「古いシーリングの撤去→プライマー塗布→シーリング材充填→仕上げ」となります。シーリング材は打設箇所からはみ出すようにたっぷりと充填し、仕上げにて平らにならす作業を行います。
エムアールでは、シーリングが劣化してる場合は基本的に打ち替え工法をご提案いたします。古くなったシーリング材を撤去することで打設する箇所をきれいにすることはもちろん、充填量が足りずに古いシーリング材ごと新しいシーリング材が剥がれてしまうことのないよう、必要な作業だと考えています。タイル外壁などの建物でシーリングの施工箇所が換気フード周りのみなど少量の場合は、塗装職人がシーリングを施工する場合がありますが基本的にはシーリング専門の職人が施工に入ります。撤去作業によって外壁材自体を傷つけてしまう恐れがあるため、増し打ちを提案する場合もあるようですが、専門の職人が作業するため安心してお任せいただけます。
シーリング(コーキング)の補修費用は使用する材料や施工面積によって異なりますが、一般的に1mあたり500円~900円程度が相場とされています。あくまで相場ですので、見積もりは複数の業者に依頼し相場感をつかむことで適正価格での施工ができる業者を見つける手助けになります。見積もりを受け取ったら、シーリング(コーキング)について施工面積や施工条件の詳しい説明があるか確認しましょう。耐久年数などが明記されていない場合は確認し、知らないうちに安いシーリングを使われ外壁の耐久年と合っていなかったということのないように注意しましょう。安さだけを追求するのではなく、品質やアフターサービスの充実度も考慮に入れ、信頼できる業者を選ぶことが大切です。
よくあるシーリング(コーキング)補修のトラブルと原因
シーリング(コーキング)補修は、適切に施工すれば問題ありませんがトラブルが発生するケースもあります。例えばひび割れです。シーリングのひび割れの主な原因は、シーリング(コーキング)材の選定ミスや施工方法です。特に、素材の動きや温度変化に対応できない材料を使用した場合、硬化後にひび割れが生じやすくなるようです。塗装工事ではシーリング(コーキング)の施工後に全体を塗装するためシーリング上の塗料がひび割れることがありますが、これは建物の動きによるもので不具合や劣化症状ではないことがほとんどです。
次に、剥がれです。この原因としては、打設箇所の清掃不足が挙げられます。古いシーリング(コーキング)材や汚れが残っていると、新しいシーリング(コーキング)材が密着せず、剥がれやすくなります。また、シーリング(コーキング)材の充填量が足りていない場合も問題です。この状態では、隙間からの漏水や湿気の侵入が発生しやすく、内部の劣化を引き起こします。施工時に十分な圧力で押し込まれていない、または不均等な厚さで施されたなどが原因です。
ときどき外壁をシーリング材で補修した箇所にひび割れのようなものが起こり、ベタついた状態になってしまうことがあります。これは「ブリード現象」と呼ばれるもので、シーリングに含まれる可塑剤(かそざい)が補修表面に溶け出て塗料や汚れと反応して変色してしまうのです。シーリング材と塗料の相性が悪い場合に起こってしまう反応です。近年ではこの「ブリード現象」を起こさないノンブリードタイプのシーリング材が開発されているため、用途によって使い分ける必要があります。
-まとめ-
シーリング(コーキング)補修は、塗装工事と同じで建物を長持ちさせるために欠かせません。窓周りのシーリングの劣化は特に雨漏りに直結しやすく、特に少ない雨漏りでも早めに対処し、建物全体の劣化状態を考えるきっかけにするといいでしょう。定期的なメンテナンスは見た目を綺麗にするだけでなく、建物の寿命を延ばし後の大規模な修繕費用を抑えることにもつながります。
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