外壁のひび割れ補修ガイド、DIYの方法・補修工事の種類と費用相場
外壁にひび割れを見つけたらどうしたらいいのか、不安になってしまう方も多いかと思います。自分でなおせる?補修を依頼したほうがいい?どのくらいの値段になる? 今回のブログでは、ひび割れの主な原因、補修方法、おおまかな費用相場についてお伝えいたします。

刈谷市・安城市・知立市の外壁塗装・屋根塗装と雨漏り専門店の株式会社エムアールです!
外壁のひび割れは、建物の築年数や立地条件に関わらず発生する可能性もあります。ひび割れに気づいたらどうしたらいいのか、考えていきましょう。
目次
ひび割れの補修は自分でできる?
まずは外壁のひび割れは自分でなおせるものなのか気になりますよね。どのような補修方法があり、DIYでできることをご紹介します。
DIYの方法と許容範囲・注意点
0.3㎜以下の軽微なひび割れを「ヘアークラック」と呼びます。その程度であれば、市販の補修材で対応することは可能です。しかし、DIYでの補修はあくまで応急処置であり、根本的な解決にはなりません。外壁材によっては相性の良くない材料もあり補修箇所が劣化や不具合の原因となってしまう場合や、塗装工事の際に処理費用がかかってしまうことも考えられるため注意が必要です。また、2階部分や高所での作業は危険を伴うため無理に自分でなおそうとすることはおすすめできません。仕上がりについても補修箇所は周辺と色や質感が違ってしまうため、仕上がりが気になる方には特におすすめできません。
用意するもの
ひび割れ補修用シーリング材、プライマー(下塗り材)、補修用パテ、マスキングテープ、シーリング材をならすヘラ、軍手など
費用:数千円〜1万円程度
手順
- ひび割れ周辺を清掃し、ほこりや汚れを除去する
- マスキングテープで周辺を養生保護する
- プライマー(下塗り材)を塗布
- シーリング材やパテでひび割れを埋める
- ヘラなどで表面をならし、乾燥後にマスキングテープを剥がす
注意点
- DIYでの補修は応急処置であり根本的な劣化症状の解決にはなりません。
- ヘアークラック以上の深い・幅の広いひび割れには対応できません。
- 高所作業は危険なため無理に作業せず業者に依頼しましょう。
- 外壁の素材と合わない材料を使用すると劣化や不具合の原因になる場合があります。
- 塗装工事の際に補修箇所の処理費用が必要になる場合があります。
- 綺麗に仕上げるのは困難であり、色や質感が周りと異なるため仕上がりが気になる方には不向きです。
ひび割れの種類とそれぞれの補修方法
ヘアークラック

髪の毛程度の細いひび割れとされる【幅0.3mm以下、深さ4mm以下】の表面的なひび割れを「ヘアークラック」と呼びます。劣化症状としての危険度は低く最も一般的なひび割れです。構造的な問題ではありませんが、塗膜が劣化している証拠であり放置すると雨水が侵入し幅も深さも大きなひび割れとなってしまう可能性が大きいです。ヘアークラックは塗装工事の過程で処理することができますので、ヘアークラックのみを補修するのではなく塗装工事を検討するきっかけにさることをおすすめいたします。
エムアールのヘアークラックの処理
DIYの方法については先ほどご紹介した通りですが、塗装工事では「ヘアークラック」は補修工事ではなく「下塗り」で対応します。これは、塗装で使用する下塗り材でヘアークラック程度の軽微なひび割れを埋めることができるためです。下塗りを行う際にヘアークラックが起こっている箇所には下塗り材を塗り足すなどの処理を行います。
補修費用:数千円~
塗装工事における「下塗り」・「雑塗装」・「下地処理」に含まれる場合がほとんどです。

構造クラック
ヘアークラックよりも深い【幅0.3mm以上、深さ5mm以上】のひび割れを主に「構造クラック」といい、外壁の内部にまでひび割れが到達してしまった状態を指します。ヘアークラックの劣化が進みひび割れが大きくなってしまうことや、地震や台風によって建物が大きく揺れることによる負荷によって発生する場合もあります。ひび割れが起きた個所からさらに広がってしまうことも考えられるため、早急な補修が必要といえます。放置すると外壁材の欠けや剥がれ、雨水が建物内部に侵入することで柱や鉄筋の腐食といった構造上重要な部分へ影響する可能性も考えられます。
Vカット工法による補修
幅0.3〜1.0mm程度のひび割れに適した補修方法です。ひび割れに沿ってV字型に削り、パテ材やシーリング材を充填することで表面的な補修ではなくある程度の深さまで補修することができます。比較的小規模な作業のため、補修箇所が少ない場合は塗装の下地処理として行うこともあります。
参考価格:3000円/m~

Uカット工法による補修
幅1.0mm以上のクラック補修方法です。ひび割れに沿ってU字型に深く削り、パテ材・シーリング材・エポキシ樹脂を充填します。ひび割れ箇所を削ることに不安を持たれるかもしれませんが、補修材でひび割れを埋めることができずひび割れが残ってしまうと弱い部分が残りそこからさらに深く割れてしまったり、外壁材が完全に割れてしまう可能性もあります。わざと切り込みを入れて完全にひび割れを埋めることが大切です。
参考価格:3000円/m~

開口部のひび割れ

窓やドアといった「開口部」は特にひび割れが起こりやすい箇所です。建物の揺れや動き、歪みなどによる負荷がかかりやすく、角の部分にひび割れが起こることが多いといえます。外壁と窓など異なる部材が取り付けられた部分であり、建物の中と外が繋がっている部分でもあるため雨漏りの原因にもなりやすい箇所です。外壁材の劣化により負荷に耐えられなくなることや、窓周りに施工されているシーリングの劣化により建物の動きなどの負荷を軽減する作用が減ることなどが原因といえます。
エムアールの開口部ひび割れ処理
ひび割れの幅・深さによって処理方法が変わります。ひび割れの幅や深さが軽度である場合は、塗装工事の工程で窓周りのシーリングを施工する際にシーリング材を充填し補修した後、塗装の工程に入ります。亀裂が深い場合はそのまま補修材を埋め込んでも亀裂の端まで埋めることができるかわかりません。その場合はクラック箇所に切り込みを入れ、しっかりと充填幅を確保してから補修材を埋め込む「Vカット」・「Uカット」という作業を行います。
コンクリート外壁・モルタル外壁のひび割れ「鉄筋爆裂」
コンクリート内部の鉄筋が錆びて膨張することで周囲のコンクリートが押し出され、表面が剥がれたりひび割れが発生してしまいます。これを主に「爆裂」と呼びます。爆発したように見えることからこう呼ばれますが、鉄筋の膨張による圧力でコンクリートが破損する現象です。爆裂が進行すると、表面が剥がれるだけでなくコンクリートが欠け落ちて内部鉄骨が剥き出しになってしまうこともあるため補修は必須です。
爆裂の主な補修の方法:エポキシ樹脂モルタル成型工法
補修部分を削ってから清掃し、プライマーを塗布してからモルタルで爆裂部分を成型します。深い亀裂や外壁の角が削れているような場合でもモルタルで形をつくることが出来ます。
参考価格:3000円/m~
斫り(はつり)

ケレン・清掃

プライマー塗布

エポキシ樹脂モルタル充填

タイル外壁のひび割れ
タイル外壁のひび割れはタイル1枚での交換が可能なため、ひび割れ箇所のみ補修することができます。サイディング外壁のようにひび割れを補修する事も可能ですが、タイルは塗装ができないため補修箇所が白い筋のように残ってしまうためあまりおすすめできません。ただし、タイル交換についてはまったく同じものを購入することはほぼ不可能なため、限りなく近い色や柄を選んでいただくしかありません。補修後に塗装で周辺と色を合わせることもできないため、交換箇所のみ見た目が異なることをご理解ください。また1枚単位での購入が難しいため1枚のみの交換でも10枚などの最小単位で購入し、残りは予備として保管していただきます。

また玄関部分のタイルを交換することも可能です。


タイル外壁については、ひび割れ補修の他に浮き補修があります。これは、タイルが下地から浮いている状態のため、剥がれ落ちないように固定する補修です。穴をあけてエポキシ樹脂をタイル裏に注入し、空洞を埋める作業を行います。

その他の補修方法、ひび割れ以外の補修
全面塗装
ひび割れの発生は外壁の防水機能が弱っているサインです。今あるひび割れを補修しても、外壁自体の劣化には対応できていません。そのため他の箇所にて新しいひび割れが起こってしまうことは十分に考えられます。今あるひび割れを補修した上で塗装を行うことで防水機能を回復させ、現状以上の劣化を防ぐことが大切です。また、補修後に塗装を行う事で補修箇所も周辺と馴染ような仕上がりになるため美観を保ちたい方は塗装されることをおすすめいたします。
一部張り替え
現在の日本の住宅で最も多く使用されているサイディング外壁は、板状の外壁材を貼り合わせて施工されています。そのためひび割れが一部分のみの場合は、ボード1枚単位で張り替えることが可能です。注意点は、外壁材によってはハウスメーカーオリジナルの素材や柄がありメーカー以外での取扱いができない場合があること、廃盤になっており同様のものや後続品がない場合は張り替え部分のみ見た目が変わってしまうことなどです。張り替えと塗装を同時に行う場合は、補修と同じように他とほぼ同じ仕上がりにすることができます。



外壁浮き補修
外壁の浮き・反り:反りが軽度であればビスを打ち込んで固定する作業を行う事で補修が可能です。しかし、反りが大きい場合は無理に固定しようとすると反動で外壁材が割れてしまう可能性があります。また、固定したビスが錆てしまわないようシーリング材などで保護しておくことも大切です。

塗装前の下地処理
ビス穴埋め:エアコンカバーを撤去した後のビス穴など、劣化の原因になる箇所があれば処理してから塗装します。

ガスケット処理:外壁目地をシーリングではなく「ガスケット」と呼ばれる部材で埋めている建物があります。ガスケットが浮いていたり外れてしまっている場合ははめ直し、塗料の剥がれを防ぐためガスケットに適した下塗り材を塗布してから塗装を行います。

釘打ち・交換:金属系外壁で外壁材を固定している釘が浮いてしまっている場合は打込み、錆が発生しているものは交換するなどの作業を塗装前に行います。交換してから塗装することで塗膜で釘を保護することができ、錆にくくなります。

-まとめ-
外壁のひび割れと一口に言っても深さや幅などそれぞれ劣化の程度が異なります。大きさによっては深刻な場合もあれば、簡単な作業で補修が可能な場合もあります。外壁材によっても補修方法が異なりますので、ご自身で判断せず業者に補修を依頼しましょう。塗装工事を検討されている場合は、建物調査の結果や見積りにひび割れの有無や補修についての記載や説明があるかしっかりと確認しましょう。
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