外壁塗装トラブルの罠!悪徳業者から身を守る方法と覚えておきたい知識
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『外壁塗装業者』といっても、数多くの塗装業者が存在します。その中で自分のお家のメンテナンスをお任せしても本当に大丈夫な業者を見極める事は、とても大変で難しい事です。
未だ外壁塗装後のトラブルが絶える事もなく、多くの消費者が消費者センター等に相談をされている状況でもあります。
その中でも『訪問販売=悪徳業者』というイメージを抱かれている方も多いのではないでしょうか。
今回は訪問販売がご自宅にやってきた時の断り方、業者の見極め方など、トラブル回避に役立つ情報をご紹介させていただきたいと思います!
1.国民生活センターによるリフォームの相談件数
訪問販売によるリフォーム工事はでは、「契約をせかされて不要なリフォーム工事を行ってしまった…」などといった相談が寄せられています。また、お家の点検に来たと言って訪問し、「工事をしないと危険です!」などと言って商品やサービスを契約させる『点検商法』というものの相談も相次いでいます。
訪問販売によるリフォーム工事
年度 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
相談件数 | 8,786 | 9,753 | 10,076 | 1,238(前年同期991) |
<事例>
・近隣でビルの工事をしているという業者が来訪し、屋根工事が必要と言われて家族が契約をした。近所にそのようなビルはなく、不審なのでクーリング・オフしたい。
・突然来訪したリフォーム業者と屋根工事などの契約をしたが施工後の請求額が見積り額と異なり高額だ。納得いかないので支払いたくない。
・住んでいるマンションで工事を行うという業者が来訪し、「大型連休で今なら安くなる」と言われ、給湯器、浴室などのリフォーム工事をしたが、クーリング・オフしたい。
点検商法
年度 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
相談件数 | 7,024 | 7,431 | 8,133 | 1,082(前年同期796) |
<事例>
・通気口の点検をすると業者の訪問を受けた。業者の勧めで通気口フィルターを契約したが、金額等の説明に嘘があり、不審なのでクーリング・オフしたい。
・義父の家に近くで修理をしているという業者が訪問し、屋根の瓦がずれていると言って工事を進められた。見積書が届いたが断りたい。
・自宅に電気給湯器の点検に来た業者の勧めで、浄水器を契約した。高額だし、不要なので取消したい。
その他にも、家庭用蓄電池の勧誘トラブル等も事例にあがっていました。
一見親切に声をかけてくれたのかなと思いがちですが、契約をした後では手遅れになってしまう事もありますので、事前にある程度情報や知識を持っておくことが大切ですね。
2.外壁塗装の訪問販売=悪徳業者?
冒頭でもお話しましたが、訪問販売=悪徳業者だと認識されていらっしゃる方もみえると思います。
確かに訪問販売のトラブル事例はよく耳にしますが、訪問販売=悪徳業者と決めつけられるものでもありません。中には優良な業者もあると思います。
では訪問販売が優良業者なのか悪徳業者なのか、どうやって見極めるかという事ですよね。
特に外壁塗装の知識は、通常生活しているだけではなかなか知る事もありませんので、訪問販売に来たスタッフの専門知識が正しいのかどうかも判断が難しいかと思います。
どのポイントで疑うべきなのか🤔、下記にまとめました。
悪徳業者の特徴
不安をあおるような事を言ってその場で契約を迫る
例えばですが、「外壁が大変な事になっています。早急に対処しないと雨漏りしてしまいますよ。」など、突然お家にやってきては不安をあおるような発言をします。
当然建物のことに詳しくないと、知識がある程度持っている人物から言われれば鵜呑みにしてしまい、焦る事もあるかと思います。
ですが実際のところ、雨漏りしてしまうほど劣化が進行しているかどうかは、外からパッと見て判断できるものではなく、じっくり時間をかけて建物診断しなければ正確にはわかりません。
また、建物は急に劣化して突然雨漏りが起こるわけではありません。年数をかけて徐々に劣化し、雨漏りや素材自体の損傷等を引き起こします。確かに既に劣化が進行してしまっていて雨漏りがいつ起きてもおかしくはない状況であっても、少なくともきちんとプロに建物診断をしてもらい、見積書を出してどの塗料で塗装を行うのか、どの業者にリフォームをお任せするのか見極めるくらいの時間の猶予はあります。
危険な状態をアピールしてその場で契約をすすめてくるような業者は、まず優良な塗装業者ではありませんので断っていただいて大丈夫です。
建物診断を行わず見積書を作成
突然訪問してきたうえに、詳しく建物を調査せずに見積書を作成するような業者はまず悪徳業者だと判断していただいても間違いありません。
優良な塗装業者は、まず時間をかけて建物診断を行います。これは今の家の劣化状況を確認し、お家の耐久性を維持するためにはどのような工事が必要なのかを見極めるために行うものです。
外壁や屋根、付帯部(雨樋やシャッターボックス等)を一つ一つ確認して、塗装だけでいいのか。補修工事を行う必要があるのか。等をチェックしていくので、当然時間がかかります。
当社の平均ではありますが、一般的な戸建てであれば建物診断だけでも1時間~1時間半程度お時間をいただいております。
そして見積書は、坪数で正確な見積書が作成できません。
例えば外壁は、家によって窓の個数が違います。窓は塗装を行いませんので、見積書の中には本来いれないものであり、外壁の塗装面積も当然窓の個数に応じて異なります。
坪数で計算する場合は、窓の個数等関係なく全部塗装を行った場合の見積書になるので、かえって高くなるケースがほとんどです。
また、塗料は1缶あたり何㎡塗装できるか決まっています。坪数では正確な面積が出ませんので、実際に工事を行ってみたら注文していた塗料だけでは足らなかったという可能性もあり得ます。その場合、「塗料を薄めて全体がとりあえず綺麗に見えるように工事しよう」というような悪質な工事が行われてしまいます。
建物診断ではお家の劣化状況だけでなく、図面などを確認しながら見積書を作るための情報を得る作業でもありますので、やはり時間をかけて行う作業であるといえます。
「半額」や「足場代無料」などの大幅値引きを提案
当初提出してきた金額よりも、「足場代を無料にします!」や「モニターになってくだされば5割引きします!」などといって大幅値引きの提案をしてくる業者はお断りしてまず間違いないです。
単純に考えてみてください。足場代無料にした場合、足場屋さんの職人の人件費はどこから支払われるのでしょうか。
本来であればお客様が支払われた金額は、会社を維持するための利益、各職人への人件費、材料費等に割り振られますよね。材料費はメーカー等に発注を依頼するため、格安で仕入れられる事は基本的にあり得ません。
では大幅値引きをした分どこで差し引きするかというと、各職人への人件費です。一軒塗装を行っても支払われる金額が少ないとなれば、職人も手抜き工事を行う可能性が高くなってしまいます。
また、敢えて高い金額を提示した後に通常の金額を「値引きした」と言って見せれば、どうしてもお得に感じてしまいますよね。
ですが大幅値引きを行った場合、「じゃあ最初の見積書の金額はなんだったの?」という疑問も浮かびあがります。
自社で足場工事の材料を確保しているので無料にできる、等という営業トークもよく耳にしますが、足場代の材料を確保していても足場工事を行うための人件費は発生します。
きちんとどの工事にいくら発生しているのか等を細かく記載している業者であるか確認する事が重要なポイントになります。
会社の所在地が不明
悪徳業者の訪問販売の一例として、会社所在地を聞いてもはっきりと教えてもらえなかったという声もあがっていました。
また、適当な住所を書いて後で検索したら全然違う会社の所在地だったというケースもあります。
可能であれば、名刺をもらって会社所在地をスマホのマップか何かで正確かどうか、きちんと確認することをおすすめします。
そもそもなぜ会社の所在地が不明だとダメなの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
外壁塗装の場合は1回の費用が高額です。悪徳業者というものは、適当に工事を行ってお客様から工事金額を回収してしまえば、あとは何も責任を取るつもりがありません。
会社がない=姿をくらましやすい という点で考えれば、何か困った時や施工不備があった時に逃げられない状況を自ら作っている会社や店舗がある業者のほうが、施工も施工後も安心といえます。
3.悪徳業者にひっかからないために覚えておきたい知識
外壁塗装業界の『悪徳業者』と思われる業者は、訪問販売だけではありません。
ちゃんと店舗があるのに悪徳業者のような施工やアフターをする業者もあります。
訪問販売=悪徳業者と認識するだけでなく、『こういう業者は悪徳業者の可能性がある!』という認識の方が失敗しないと思います。
外壁塗装の相場を把握しておく
外壁塗装は一般的な2階建てで80~150万円程度です。先ほど少しお話にもありましたが、あとは窓の個数や、外壁塗装を行う際に使用する塗料などでも多少金額が変動します。
また、劣化がかなり進行してしまっていて補修工事を行わなければ建物の耐久性を維持できないケースもありますので、その場合は金額が平均より上回ります。
超高耐久な塗料を選んでいない、または補修工事も必要ないのに150万円以上の見積りを提出してくる業者がいた場合は、どれだけ親切で丁寧な対応をしていてもその見積書が疑わしいと考えられますので契約はオススメしません。
外壁の劣化症状
訪問販売でもよく使用される「外壁のひび割れ」は、確かに塗装が必要なサインになります。
ただひび割れが起きているかと言って、今すぐに対処を行わなければ家が崩れてきてしまうわけでは絶対にありません。
先ほどもお話しましたが、お家は長い年月をかけて徐々に劣化してきます。仮にひび割れが起きていたとしても、1週間以内に何か問題が発生するわけではありません。
建物診断を行って、見積書を作成してもらってどの塗料を使用するか等を打合せする時間は十分にありますので、外壁がひび割れているからといって焦らず、慎重に決める事が大切です。
また、訪問販売がお家にやってきたという事は、外から見てもそろそろメンテナンスが必要なお家だという事が判断できる状態だと考えても間違いはないでしょう。
訪問販売が来た=そろそろこの家もリフォーム工事をしなければいけなくなったな という風に考えていただければいいと思います。
外壁塗装が必要な目安は、新築時から8~12年前後です。
必要な書類は全て書面で提出してもらう
外壁塗装の見積りを依頼すると、いくつか書類で用意してもらえます。
建物診断書・見積書・契約書・工程表・保証書(定期点検票等)
これらのものは、お客様の大切なお家の情報でもありますので、必ず控えとして一部もらえるようにしましょう。
一つでもお渡しを断る業者であれば、不審に思った方が良いです。
保証&アフターサービス制度がある
くどいようですが、外壁塗装工事は決して安いお買い物ではありません。大型家電製品に保証がつくように、外壁塗装工事にも保証制度は存在します。
保証書があれば安心できるという理由もありますが、きちんと高品質の工事を行っている業者であれば保証書を発行しても不都合な事がありませんので、保証書を当然のように発行してくれます。
逆に言えば、保証書を発行してくれない業者は工事に後ろめたい事がある ということです。
また、新築時から10年まではハウスメーカーで点検を行ってくれるのと同様、塗装業者にも定期点検を実施しているところもあります。
万が一施工不備等があった場合は、その保証書を用いて無料で修繕してもらえます。
ベストは内容がしっかり記載された保証書が書面で発行してもらえて、次の塗装時期が来るまでの間、定期的に点検に来てもらえるサービスを行っている業者を選ぶのが良いですね!
4.訪問販売&悪徳業者に困った時は?
訪問販売がやってきて、頭の中で疑っていても何回もお家に訪問してきたり、強引に契約を迫ってくるような状況になると、どうしても断りづらくなってきますよね。
それも当然です。悪徳業者はお客様が断りにくいような環境を作り出して契約を獲得しているんです…
では困った時にどうするのか、いくつかの対策方法をご紹介しますね。
玄関先には出ず、インターホン越しで断る
悪徳な訪問販売が来る時間帯は、平日の昼間が多いと言われています。
ご主人様がお仕事で外出している確率が高く、奥様一人でお家にいらっしゃるタイミングを狙っているからです。
最初から断りづらいタイミングを作り、知識のない方にあたかもプロの知識を持っていて『今すぐ工事しないとですよ!』と焦らせて契約させやすいからです。
なので基本的に、インターホン越しで「主人がいるときに出直してください」等と言って玄関先に出ずお断りしましょう。
どうしてもしつこくて引き下がらない場合などは、『警察に通報する』などと言っても問題ないと思われます。
訪問販売の業者だけでなく別の会社でも相見積もりを取る
訪問販売の塗装業者だけで判断するのは絶対にNGです。もらった見積書が正しいかどうか判断するためにも別の業者にも見積り書をもらう事をオススメします。
仮にそれを断るような業者だったり、他の業者に見積り依頼したらお安くできません等というような業者でしたら、まず悪徳業者だと思っていただいても間違いありません。
③第三者機関に相談する
契約してから8日以内であればキャンセルできる『クーリング・オフ』制度があります。
必要な書類等はありますが、まずは国民生活センターや消費生活センターにすぐに相談した方が良いです。
おひとりで悩まず、専門機関に相談してください。
クーリングオフについての関連記事はこちら↓↓
外壁塗装はクーリングオフできる? |
クーリングオフ制度の仕方&書き方 |
まとめ
冒頭でもお話しましたが、外壁塗装においての消費者トラブルは未だ絶えません。
同じ塗装業界として、とても悲しい事実です。
くどいようではありますが外壁塗装は決して安いお買い物ではありませんので、失敗してほしくはありません。
今回ご紹介させていただきました『悪徳業者の特徴4つ』と、『覚えておきたい知識』はお客様が悪徳業者に引っかからないためには欠かせない知識です。
塗り替え時期がそろそろかな…という方はぜひご参考にしていただけますと幸いです。
※関連記事はこちら
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